令和５年度 御挨拶

　   桜の花が咲き誇り、小鳥のさえずりが聞こえる季節になりまし
   た。国内外では、依然として新型コロナウイルス感染症の終息が
   見えず、コロナとの対峙がいましばらく続きそうです。
　   おかげさまで、本校定時制は今年度で創立76年目を迎えまし
   た。1948 年９月１日に、愛媛県立八幡浜商業高等学校に定時制
４年課程が併設され、普通科40 名（１学級）、商業科40 名（１学級）でスタートして以降、いくたびかの変遷を経て現在に至ります。しかし、近年の少子化による児童・生徒数の減少により、現在は1 学年１クラス、全校生徒24名になっています。
　高等学校の定時制教育は、戦後、就業等のために全日制高校に進学できない子供たちに教育の機会を提供するために設けられ、高校教育の普及と教育の機会均等の理念を実現する上で、大きな役割を果たしてきました。しかし、近年は生徒の多様化や社会の変化などにより、様々な生徒が定時制で学ぶようになっています。
　本校では、一人一人の生徒の資質・能力・適性に応じた学習指導・生徒指導を行うとともに、生徒の進路希望が実現するようきめ細かな進路指導を行っています。また、勉学、礼儀、健康、融和、奉仕の校訓を掲げ、全ての教育活動を通じて「自ら探求、発見し、自信が持てる力」「豊かな心を育む力」「誇りを持って、未来を切り拓く力」を育てています。
　今世界では国際化・情報化が進展し、国や地域の垣根を超えて人・モノの交流が進んでいます。本校では、そういった新しい時代を担う人材を育成するため、主体的・対話的で深い学びやＩＣＴ教育を取り入れながら日々の教育活動を行っています。ただし、子供の教育は学校だけで完結するわけではありません。家庭や地域に支えられてこそ、学校の教育活動は効果を上げることができます。
　つきましては、今後とも本校の教育活動への御支援・御協力をお願いいたします。

　　　　　　　　　　　　　　　                 愛媛県立八幡浜高等学校 校長 上田 正弘